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トップページ > 皮膚外科の夕べ > 1. 鼻の基底細胞癌切除後の全層欠損の再建はどうするのだろう

1. 鼻の基底細胞癌切除後の全層欠損の再建はどうするのだろう

鼻尖~鼻翼にかけて、皮表面から鼻粘膜側まで貫通して増殖する基底細胞癌の一手術例です。病変の完全摘出により鼻翼は粘膜まで全層欠損するため、皮弁による再建を計画します。腫瘍の肉眼的辺縁から約3mm離した切除線を計画します。

鼻に生じた基底細胞癌と切除予定線
鼻唇溝皮弁予定図

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周囲の皮膚、軟骨、鼻粘膜を含め全層性にくり抜くようにして病変部を完全摘出します。術中迅速病理組織診断にて、取り残しがないことを確認します。左頬部に鼻唇溝皮弁(青線)作成を企図します。

左鼻唇溝皮弁起こしの図

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左側の皮弁を挙上し、鼻翼の粘膜側と皮膚側を再建する計画を立てます。皮弁の先端部が折り畳まれ粘膜側の再建に当てられます(右図)が、これだけでは貫通欠損した粘膜側は覆えても、鼻尖部と鼻背部の皮膚側は覆えません。

axial frontonasal flap

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そこで、右側には"Axial frontonasal flap"という特殊な皮弁(赤線)の作成を企図します。

両皮弁による再建

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最終的に左図のように左右の皮弁を起こし、矢印のように右側の皮弁にて全層欠損した鼻部皮膚粘膜を、また残りの皮膚欠損部を右の皮弁で覆います。

術語状態

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最終的には鼻の形状も概ね保たれ、満足のいく結果になります。